2021.08.29 | カメラ

【レビュー】「LEITZ PHONE 1」は丁寧に撮る事を教えてくれるカメラ

ライカというカメラブランドをご存知ですか?

聞いたことがある方は、モノクロ写真・フィルムカメラ・カメラ界の重鎮・高級カメラなどのイメージがあるかもしれません。

ライカとは、ドイツで100年以上の歴史を持っているカメラメーカーです。芸術品のようなカメラやレンズが多く、特に「1950~60年のカメラは絶品、世界最高峰」と言われています。

そんなライカから初のスマートフォン「LEITZ PHONE 1」が、日本限定で登場。

LEITZ PHONE 1 約188,000円

今回は、そんなライカの遺伝子が隅々に注ぎ込まれた「LEITZ PHONE 1 」がギャラリーに届いたので、じっくりご紹介していきます。

スマホに宿る「ライカデザイン」

LEITZ PHONE 1本体にLeicaのロゴの刻印

LEITZ PHONE 1は、ライカがトータル的に監修した初のスマートフォン。高級コンパクトデジタルカメラと同様の「1インチセンサー」を搭載したことで、スマホとは思えないような写真撮影が可能です。

1インチセンサーとは、カメラのセンサーサイズを表す数値です。センサーサイズが大きいほどキレイな写真が撮れます。

ズミクロンとは、ラテン語の「Summa=最高のもの」と「Micron=小さい」から来ているそう。

また、LEITZ PHONE 1では、「SUMMICRON(ズミクロン)」というライカ特有のレンズを搭載。スマホのカメラとは思えない力強さを感じます。

ライカの刻印がされたレンズキャップは、磁石の力で取り外しが可能

他にも、側面のシルバーカラーや指のひっかかりを良くするローレット加工など、ライカらしいこだわりがありますね。

スピーカー、Type-C端子、イヤホンジャックに対応
手に馴染みやすいシリコン製のカバーにもライカロゴの刻印

「LEITZ PHONE 1」で撮れる世界

LEITZ PHONE 1:Leitz Looksで撮影

LEITZ PHONE 1では、「Leitz Looks」というオリジナルの撮影モードがあります。上写真を見て頂くとわかるように、きれいな深みのあるモノクロ(白黒)で写真が撮れます。

雲のフォルムがくっきり写ります

1インチセンサーを搭載していることもあり、光のコントラストがはっきりしていて、ライカっぽい陰影のかっこよさが再現されています。

LEITZ PHONE 1:Leitz Looksで撮影

また、かっこよさだけではない、懐かしさを感じるような優しい雰囲気のある写真を撮ることも。

Leitz Looksはモノクロ写真のみ撮影可能で、動画は撮れません。
LEITZ PHONE 1:Leitz Looksで撮影
LEITZ PHONE 1:カラー撮影

通常のカラー写真も撮影可能です。

LEITZ PHONE 1:カラー撮影

通常カメラモードでの撮影は、全体的に少し色が濃く、鮮やかに写ります。特にシアン系の色が特徴的に表現されていますね。

LEITZ PHONE 1:カラー撮影

また、全体的な色のくすみが見えるため、フィルムカメラらしい表現にも近いものを感じます。

「丁寧に撮る」を教えてくれるカメラ

もともとライカというブランドは、フィルムカメラがスタートでした。フィルムカメラは、撮影できる枚数に限りがあり、現代のスマホのようにパシャパシャと気軽に撮ることができません。だからこそ、シャッターを押すことに重みがありますし、写真に魂がこもります。

撮影時のシャッター音も魅力的

そんなフィルムカメラのような「1枚の重み」を感じられるのがLEITZ PHONE 1です。

スマホで誰でも簡単に写真が撮れる時代だからこそ、一枚一枚に気持ちを込めて丁寧に写真を撮ってみる。そんな「撮ることの楽しさ」を改めて教えてくれました。

フィルムカメラっぽいこだわり

LEITZ PHONE 1には、フィルムカメラを連想させるような仕掛けがいくつかあります。

まずは、シャッター音。シャッター音が電子的ではなく、フィルムカメラを連想させるような心地よい音が鳴るので、テンションが上がります。

もう一つ、オートフォーカスで撮影する際のシャッタースピードが遅いので、シャッターにタイムラグが生じます。(※シャッタースピードとは、写真をブレずに撮るために必要な時間です。シャッタースピードが早いとブレにくく、遅いとブレやすくなります。)

被写体の動きが早いとブレてしまいます…

公式には明記されていませんが、LEITZ PHONE 1のシャッタースピードはフィルムカメラを意識して「1/250」くらいにしていると思います。これは、フィルムカメラが晴れの日でも1/250くらいで撮るのが目安だったからです。

撮影音がフィルムカメラを連想させるように調整していることと、意図的にシャッタースピードを遅くしていることは、フィルムカメラ時代のライカを投影させようとしているのではないか想像してしまいますね。

撮影に余裕は生まれるブライトフレーム

LEITZ PHONE 1ならではの機能として、先ほどご紹介した白黒撮影の「Leitz Looks」の他に、「ブライトフレーム」という機能があります。

白い枠線が「ブライトフレーム」

ブライトフレームは、撮影した際に写真が写る範囲が表示される枠線のこと。このブライトフレーム自体はフィルムカメラ時代からある技術で、その代表になるのがライカM型という種類のカメラです。

このブライトフレームという機能、「これって必要?」と疑問を抱く方もいると思いますが、実は結構すごいものなんです。

通常、写真を撮る際は「画面に表示される範囲=撮影範囲」となり、それ以上の範囲は確認できません。そのため、画面に表示される範囲が全てとなります。一方で、ブライトフレームがあると、画面の中で撮影範囲を定められる余裕が生まれます。被写体が撮影範囲に入るか入らないかの曖昧なタイミングも捉えることができるため、より自分の好みの範囲を選んで撮影することができるんですね。

熱暴走には注意が必要

現段階での一番の懸念点は熱暴走です。1時間程度、晴れの日に写真を撮っていましたが、外の気温と本体の発熱で「操作できません」とのアラートが4回ありました。(屋内に入ると一度もアラートは出ずに撮影はスムーズに行えました。)

ですが、これは今後LEITZ PHONE 1自体がアップデートされていく為、この問題は解決されると思います。

身近なiPhone 11 proと比較

比較:(左)iPhone 11 Pro (右)LEITZ PHONE 1

ここからは、より現実的な話として、LEITZ PHONE 1とiPhoneを比べていきます。今回は手元にあったiPhone 11 Proと比較していきましょう。

まずはハード面。LEITZ PHONE 1の方が、1インチセンサーを積んでいるため、全体的に大きめです。そのため、電源・音量ボタンに手が届きづらい設計になっていて、手の小さい方は操作をするのが大変かもしれません。

続いてカメラの性能面。センサーサイズは冒頭でも書いた通り、iPhoneの4倍~5倍程度あるので圧勝です。メインカメラの画素数も、iPhone 11 Proの1,200万画素に対して、LEITZ PHONE 1は約2020万画素と大きく上回っており、綺麗な写真を撮るならLEITZ PHONE 1の方が優秀ですね。

最後に大事な価格面。同じ256GBではiPhone 11 Proが約130,000円に対して、LEITZ PHONE 1は約188,000円と1.5倍程度の値段設定です。ちょっと高い…。

LEITZ PHONE 1はおすすめな人

写真性能だけでは全ての面でiPhone 11 Pro の倍のスペックを持っている

前述した比較など含め、「結局、LEITZ PHONE 1は買うべきか?」という話をしていくと、「あり」だと思います。デザインも洗練されていて、持ち歩くことの高揚感を感じますし、スマホとしての性能も問題ありません。

特に、以下のような方におすすめです。

  • キレイな写真を撮りたい
  • 憧れのライカを使ってみたい

ピンポイントではありますが、新しいスマホがほしくて、写真用にカメラも買おうと思っている方には、ばっちりなプロダクトかもしれません。

逆に、以下のような方にはおすすめできません。

  • iPhoneの写真で満足している
  • デジタルカメラを既に持っている

LEITZ PHONE 1を購入するお金があれば、通常のデジカメを余裕で買うことができますし、種類によってはライカのカメラも手に入れることができるので、スマホとしても普段使いしたい方以外にはあまりおすすめできません。

ですが、新しいスマホを探している方にとっては、ライカの世界へ一歩踏み入れる良いきっかけになる「カメラ」だと思います。

ぜひ、ライカの遺伝子を受け継いだスマホ「LEITZ PHONE 1」を手に取ってみてはいかがでしょうか?

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